「可能性を消さないで!」


「ラッキー」

ビールを飲んで、いざ“どじょうすくい”でも踊っかぁ~てか!!

「迷惑そうな顔してますけど・・・・」

 菅原さんは仙台市で開催した里親探しの会場に来て、子犬をもらえなかった人です。 その後、石巻市の保健所に問い合わせて、子犬の兄弟がいると聞いて連絡しました。 菅原さんは「兄弟2匹で育てましょう」と言ってくれました。ところが、子犬は5匹もいたのです。

 それを聞いた菅原さんは「5匹のうちから2匹だけ選んで、後は置いてくるなんて、できません。 ひとまず5匹引き受けますから、あとの子犬には里親さんを見つけてくれませんか?」と言ってくれました。 涙が出そうにありがたくて、さっそく保健所に掛け合い、払い下げの期日に兄弟揃って引き取ってきました。

 子犬たちは菅原さんのお宅でやんちゃなときをすごし、3匹いたオスのうちの1匹は石巻市の佐々木家に迎えられて「アキ太郎」に、 もう1匹は雄勝町の遠藤家の「KORO」になりました。 菅原さんはもう1匹のオス「ラッキー」と2匹のメス「ラン」と「ナナ」の里親になりました。

 1年経って菅原さんは「ラッキーは活発、ランは甘えんぼう、ナナはわがまま・・・それぞれ個性が出てきましたが、 みんな人間が大好きです。」とお手紙をくださいました。そして、その中でこうも言っています。


「ラン」

悩ましいポーズでカメラ目線のお年頃

 


「ナナ」

一番年上なのに、一番小さくて軽くなってしまいましたが、気の強さは変わらず気どりやです。

 

「5匹の犬が我が家へやってきて、毎日が幼稚園の運度会みたいでした。それを見ていると、 いろんな可能性を持った子たちが、その可能性を発揮することなく処分されている現状に腹が立ってなりません」と。